ワンドロップ「ディープステート」【ピックアップアイテムFROM渋谷店#079】

こんにちは、リワインド渋谷店スタッフのアルです!

『ピックアップアイテムFROM渋谷店』

前回のモジョに続いて、第79回はOneDropのディープステートです。

 
ワンドロップは自社で旋盤を所有し、設計・製造・出荷(販売)まで全てを行うメーカーで、ヨーヨーメーカーとしては極めて稀である。自由にいろんなヨーヨーを作れる環境にあるため、万人受けする機種からニッチな層に向けた機種まで、これまでたくさんのヨーヨーを世に出してきた。ワンドロップの公式サイトに全てのラインナップが掲載されているので数えてみると、今日現在で65種類ものヨーヨーがあった。その中でも、ディープステートはトップクラスで異彩を放っている機種のひとつだ。「メタルなのに引き戻し」という時代に逆行したヨーヨーだが、逆にそれが受けて大きな反響となった。

 
引き戻し仕様かバインド仕様かと問われれば、どちらかと言えば引き戻し仕様ではある。が、厳密に言うと「セミレスポンシブヨーヨー」という、限りなく引き戻し仕様に近い中間的な戻り具合のヨーヨーなのだ。この絶妙なポイントを抑えるため、サイドエフェクト機構に通常のサイズCベアリングを乗せつつ、ギャップ幅を狭めて引いて戻るようにはしているが、トリックをする時のスベリやすさを極力殺さずにいる。ジャーブルなどのレール系コンボでも引っかかることなくできるのに、最後は跳ね上げて戻せる。その瞬間は堪らなく気持ち良い。

 
人気の秘密はそのルックスにもあると思う。引き戻しのメタルと言えば、ヨーヨーファクトリーのDV888、ダンカンのバタフライAL、ベースキャンプのムーンシャイン2.0などがあるが、どれも一般的な1A機種のようなウイング形状だ。対してディープステートは縦長でスリムな見た目をしていて、ルーピングヨーヨーのような出で立ち。昔の「ヨーヨーと言えばこれ」と呼ばれるステレオタイプに沿っているかのよう。奇抜なようで原点回帰をしているところにワンドロップの遊び心を感じられる。既成概念に囚われないものづくりの末に完成した、プレイヤーの好奇心を掻き立てる力作だ。

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この記事を書いた人

1997年のハイパーヨーヨーブーム初期からヨーヨーを続け、幅広い交友関係を持つ。ヨーヨーコレクター。元チームヨーヨージャムメンバー。2003年世界大会3A部門準優勝。上野ヨーヨー練習会主催者。音楽と散歩が好きでのほほんとした性格だが、一人でふらっとどこへでも、神出鬼没に日本各地や海外にも出向く行動派。あだ名は「アル」もしくは「アルちゅん」。

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