ワンドロップ「クンタッシュ」【ピックアップアイテムFROM渋谷店#023】

こんにちは、リワインド渋谷店スタッフのアルです!

『ピックアップアイテムFROM渋谷店』

第23回はワンドロップのクンタッシュです。

カウンタックa.k.a.クンタッシュ。リワインドの商品ページにはクンタッシュの説明が書かれているが、多くの人が「アンタイヨーって何?」と思っているであろう2019年。まずはそのアンタイヨーの説明から始めよう。Anti-Yo(アンチヨー)と書いて日本語表記はアンタイヨー。サンフランシスコを拠点に2004年頃から始動したアメリカのヨーヨーブランドで、ベイエリア発のオシャレなブランドというイメージが強く、スケートボードの板等もリリースしていたり、ファッションともリンクしたアプローチで当時アンテナを張っていたコアなプレイヤー達から支持されていた。オーナーのKiya氏(現在は”Self Edge”というデニムショップをアメリカに数店舗構える敏腕ビジネスマン)とヨーヨーのデザインを手掛けるSonny Patrick氏がファウンダーで、スポンサードチームにはJake Bullock氏やSimon Welch氏等が所属していた。

そんなアンタイヨーの数あるラインナップのうち、「クンタッシュ」はリリースプランだけありながらリリースには至らずお蔵入りとなっていた。その未発売モデル「クンタッシュ」をワンドロップからリリースするというニュースが飛び込んできたのが2016年。アンタイヨーは2011~2012年頃に一度復活しているのだが、それから数えても約5年の月日が経ち、アンタイヨーを知る人も少なくなっていた。Sonny Patrick氏デザインによる幻のヨーヨー「クンタッシュ」はようやく日の目を見ることになったのだが、ベースとなった設計自体は10年近く前のもの。しかしそこにワンドロップが味付けをする形で現在の状態になり、リリースされるや否や予想以上の反響があった。

クンタッシュはバリバリ競技向けのヨーヨーとは違うベクトルのヨーヨーだ。その魅力は一言では言い表せないが、この四角いヨーヨーには様々な要素が詰まっている。どちらかと言えば、オーセンティックなラウンド形状のメタルヨーヨーが持つ雰囲気に似ているかもしれない。正直に言って、クンタッシュ、回転力不足が否めない。正確に言えば、投げ出した時のパワーは感じるが、スリープが伸びない印象。それでも、静かに、それでいて大胆に動く感じなんかが長所として現れ、だんだん楽しく思えてくる不思議なフィーリングだ。アンタイヨーのモデルがベースではあるが、使い心地はやはりワンドロップのヨーヨーらしさを感じる。(というか正真正銘ワンドロップのヨーヨーなのだが。)スムーズに動き、やわらかいタッチでストリングの上を駆け抜ける感触が、たまらなく気持ち良い。幻のヨーヨーは、ノスタルジックな雰囲気と現代の空気が交差する所に生まれた記念すべき機種である。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

1997年のハイパーヨーヨーブーム初期からヨーヨーを続け、幅広い交友関係を持つ。ヨーヨーコレクター。元チームヨーヨージャムメンバー。2003年世界大会3A部門準優勝。上野ヨーヨー練習会主催者。音楽と散歩が好きでのほほんとした性格だが、一人でふらっとどこへでも、神出鬼没に日本各地や海外にも出向く行動派。あだ名は「アル」もしくは「アルちゅん」。

目次