ダンカン「MKT」【ピックアップアイテムFROM渋谷店#027】

こんにちは、リワインド渋谷店スタッフのアルです!

『ピックアップアイテムFROM渋谷店』

第27回はダンカンのMKT(エムケーティー)です。

2017年発売のダンカンのモノメタルヨーヨー。TEAM DUNCANメンバー、マキタ・クリストファー氏のシグネチャーモデルが出ると話に聞いたのはもっと前で、RAWの状態のプロトタイプ(確か名前はまだ無かったはず)の時点で使わせてもらったことがあった。クリス氏のスラックを多用するスタイルに合ったピッタリなヨーヨーだなと思ったのと、クリス氏の意見を色濃く反映させている点にこだわりを感じた。それから1年くらいして、ついにプロダクションバージョンとして世に出たのがこのMKTだ。

MKTは、フラットリムのように見えてわずかに内側へ斜めになっている平面なリムと、それとは対照的なラウンド形状が組み合わさったボディが特徴的。加えて、ストリングを巻き取る分だけハイウォール(パッド部分からエッジまでが壁のようになっている所)なのもポイント。ストリングを巻き取る際にしっかりと巻き取ることができるため、投げ出し時に力が伝わりやすい。それでいて、エッジの位置が高すぎないので回転ロスも比較的少ない絶妙な作りになっている。重量感があり、ドッシリとした安定感を感じられるのはもちろんのこと、意外にもクイックに動いてくれる操作性の良さもある。クリス氏のように一度パワースローで回転を与えれば、あとはひたすらスラックしてヨーヨーを動かして、それを繰り返す。そんなストリングを自在に躍らせるスタイルに適している。

ホリゾンタルやスピードプレイに適したヨーヨーがスポーツカーだとするならば、MKTはオフロードカーのようなヨーヨーだ。四輪駆動のタフで無骨な感じがMKTにはある。どちらかと言えば古典的な雰囲気を持つ。しかし、2017年に発売されたヨーヨーとしては、昔っぽさだけでは物足りない。要所要所に現代メタルのエッセンスを乗せている。それは見た目だけではわからない、振った時に感じる不思議な感触。重量や幅やバンプの高さやエッジの効き方など、MKTという作品のどれかがどれかに作用して、結果それが何かはわからないけど上手く調和され、逆に新鮮なものとして仕上がっているように思える。好き嫌い、というか喰わず嫌いな方もいそうだが、とにかく一度使ってほしいヨーヨーである。

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この記事を書いた人

1997年のハイパーヨーヨーブーム初期からヨーヨーを続け、幅広い交友関係を持つ。ヨーヨーコレクター。元チームヨーヨージャムメンバー。2003年世界大会3A部門準優勝。上野ヨーヨー練習会主催者。音楽と散歩が好きでのほほんとした性格だが、一人でふらっとどこへでも、神出鬼没に日本各地や海外にも出向く行動派。あだ名は「アル」もしくは「アルちゅん」。

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