ジャパンテクノロジー「ミラージュ(旧型)」【ピックアップアイテムFROM渋谷店#025】

こんばんは、リワインド渋谷店スタッフのアルです!

『ピックアップアイテムFROM渋谷店』

第25回はジャパンテクノロジーのミラージュ(旧型)です。

オフストリングヨーヨー専門メーカーだったジャパンテクノロジー(以下JT)が、それまでのヨーヨー製作のノウハウを活かして1A用ヨーヨーを作り始めたのが今から約5年前。フィリールが最初のメタルヨーヨーだった。当時バイメタルモデルが台頭してきていた中で、あえてモノメタルヨーヨーを作ることに意義を見出し、JTのヨーヨー作りに対する情熱と技術力をまざまざと提示して見せた渾身のヨーヨーだった。強度の高いA300というアルミ合金を使用し、シェイプのアウトラインから細部に至るまで、強いこだわりを持って生み出されている。

フィリールの反響は大きく、売れ行きも良かった。そして「JTはオフストリングヨーヨーだけじゃない!」と業界に知らしめた。フィリールがヒットしなければ、以降のJTの1Aヨーヨーの期待値も下がってしまうが、そういったプレッシャーもはね退けて、JTの看板機種としての役目を勤め上げた。そんなフィリールも絶版となり、いくつかの1AヨーヨーがJTからリリースされてきたが、2019年春の段階でJTの1Aヨーヨーの二本柱となっているのは、バイメタルモデルの「シャクシャイン」とモノメタルモデルの「ミラージュ」だろう。シャクシャインの方はまた別の機会にお話させていただくとして、今回ピックアップするのはミラージュの方。

ミラージュを一目見ただけでは、看板機種というにはサイズが小さい気もするが、これには訳がある。ここ最近、ヨーヨーを楽しむ人(あえてプレイヤーとは言わない)は徐々にではあるが増えてきていて、老若男女問わず幅広い。(と、ショップの立場から見るとそう感じる。)昨今のヨーヨー事情を知った方は、プラスチックヨーヨーで始めて、ある程度トリックをこなせるようになったらメタルヨーヨーを購入するというのが王道だ。万人受けするメタルヨーヨーを作ることを想定しているのならば、手の小さな子供や女性でも手に馴染み、それでいて安定性や操作性、そして回転力も求められる。そういった「最初のメタルヨー」を作ろうというコンセプトの元に完成したのがミラージュなので、小さめのサイズなのだ。しかし、直径や幅は、小さすぎず狭すぎず、万人受けを狙った「ちょうど良さ」を感じる。さらに実際に振ってみて実感する性能の高さ。初めて手に取ってから、次のヨーヨー選びが一気にシャクシャインになるくらい、ミラージュのポテンシャルは高く、長く楽しめるヨーヨーだということが分かる。チタン製ヨーヨー「ラプア」をベースに作られていることもあり、小さいながらも力強く、思うように動いてくれる操作感を見事に引き継いでいるようである。価格は決して安メタルのカテゴリーではないが、もう少し出して買うだけの価値は十分にあると思うし、JTの看板を背負って立つ存在になり得ていると思う。

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この記事を書いた人

1997年のハイパーヨーヨーブーム初期からヨーヨーを続け、幅広い交友関係を持つ。ヨーヨーコレクター。元チームヨーヨージャムメンバー。2003年世界大会3A部門準優勝。上野ヨーヨー練習会主催者。音楽と散歩が好きでのほほんとした性格だが、一人でふらっとどこへでも、神出鬼没に日本各地や海外にも出向く行動派。あだ名は「アル」もしくは「アルちゅん」。

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