【5Aの新たな夜明け】ダンカンが保持していたカウンターウエイトの特許が切れました

現在、世界大会を始め、多くの大会では、ヨーヨーのスタイルによっていくつかの部門に分かれています。
その中でも「5A部門」と呼ばれる部門は、カウンターウエイト(ストリングを指に付ける代わりに、先端にウエイトを付けてプレイするスタイル)の独立した部門であり、多くのプレイヤーが日々練習し、新技が生まれています。毎年世界チャンピオンも生まれ、直近の世界大会では、日本人の石田英雄選手が優勝しています。

そんなカウンターウエイトの考案者は、ナショナルヨーヨーマスターのスティーブ・ブラウン氏。1999年に考案したスタイルで、同年のベイアリアクラシックという大会に出場した際、世界初となるカウンターウエイトのフリースタイルを行っています。

スティーブ氏は当時、チームロッシ(過去に存在したヨーヨーメーカー)からダンカンのデモンストレーターへと転身し、数々の大会や各所でのパフォーマンスでカウンターウエイトを披露し、スタイルの普及と発展に尽力してきました。
始めのうちは「フリーハンド」というのがスタイルの名前で、ダンカンから同名の「フリーハンド」というヨーヨーも発売されています。現在販売されているフリーハンドネクストジェンフリーハンドALは、フリーハンドシリーズの最新作です。
混乱を招くこともあり、「カウンターウエイト」という名前がスタイル名として定着するようになりました。

スティーブ氏の専売特許のようになっていたカウンターウエイトというスタイル・アイデアは、その後ダンカン(正式にはダンカンブランドを展開するフランボウ社)がスティーブ氏から譲り受ける形で特許を出願し、ダンカンがアメリカでの特許を保持することになります。(United States Patent #6,371,824)

これにより、ダンカン以外のメーカーがウエイト(ダイス)をヨーヨーに付属して発売することができなくなったり、他社がカウンターウエイトを利用して何らかのプロモーションを行うことも厳しくなりました。もちろんダンカンは特許をただの財産として持っているのではなく、これまでに5A向けヨーヨーやウエイトの開発、そして5Aプレイヤーのサポートを行ってきました。また、大会の部門として5A部門があることに対しては寛容な態度を取ってきました。

ここでひとつポイントとなるのが、「アメリカでの特許」という点です。日本や他の国ではアメリカでの特許権が及ぶところではないので、日本のメーカーが自社のヨーヨーにウエイトを付けて日本国内向けに発売することは問題ではありません。ただし、日本で作ったものをアメリカに販売・発送することはNGとなります。
日本ではお馴染みのキャンディーダイスも、この問題をクリアするために、ダンカン版「キャンディーダイス」と国産「キャンディーダイスプロ」シリーズの2種類に分けて展開されていました。
そういった背景は、アメリカ以外の国のユーザーにとってはあまりピンと来ないかもしれませんが、アメリカの企業やユーザーにとっては長年懸念事項ではありました。

そんな歴史が変わる日がやってきました。

ダンカンが特許を取得したのは2000年4月28日。そして、20年後に当たる2020年4月28日をもって、その特許の有効期限が切れることになります。先日、ダンカンは特許権の存続期間の延長をしないと自社サイトで明言しました。

これを機に、考案者であるスティーブ氏は、鎖から解き放たれたカウンターウエイトを多くのプレイヤーと共有し、心機一転5Aを盛り上げるべく5Ayoyo.comというサイトを立ち上げました。このサイトには、5Aの基礎を作ったプレイヤー達の名前が紹介され、そこにはリワインド渋谷店店長てりーこと寺田真悟の名前もあります。

毎年5月は5A MAY(ファイブエーメイ)として、カウンターウエイトが盛り上がる月間です。すでにインスタグラムを始めとするSNSでは、ハッシュタグ #5ayoyo を付けた写真や動画がポストされています。
また、C3ヨーヨーデザインヨーヨーファクトリーの公式YouTubeアカウントでは、5Aの動画がアップされ始めています。

カウンターウエイト誕生から21年。5Aの新たなフェーズが始まります。

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