サムシング「ダブルオアナッシング」【ピックアップアイテムFROM渋谷店#080】

こんにちは、リワインド渋谷店スタッフのアルです!

『ピックアップアイテムFROM渋谷店』

前回のディープステートに続いて、第80回はsOMEThINGのダブルオアナッシングです。

昨年、サムシングから「ダブル・オア・ナッシング」というトリックと同名のヨーヨーが発売された。SWAG19の規定大会用に開発された物で、バインドヨーヨーだがかなりの薄型ボディだ。そのため、トラピーズ成功率は一般的な1A向けヨーヨーに比べたらグッと下がる。
Double or Nathingとは、「一か八か」「伸るか反るか」という意味の英語で、「ストリングに乗せる」というストリングトリックの基本となるアクションが、薄型ボディになっていることで一か八かの賭けのようになっている。これがまた珍しくも楽しいヨーヨーに仕上がっていて、使うほどにクセになる。

薄型メタルヨーヨーと言えば、ワンドロップのディープステートや、コアコのアリーキャットがあったが、その二機種は引き戻し仕様だった。薄型バイメタルということならオールドスクールスローのレストがあった。しかし、モノメタルの薄型バインドヨーヨーは、現状だとダブルオアナッシングしかない。そう、代わる物がない唯一無二なヨーヨーなのである。今後同じコンセプトのヨーヨーが出てくるかもしれないが、ダブルオアナッシングは先駆者となるヨーヨーだということは間違いないだろう。

人によっては「トリックがやりやすいヨーヨーがほしいのに、なぜ真逆のやりにくいヨーヨーを買うの?」と思われるかもしれない。しかし、その逆行したところに真の面白さがある。リスキーさが良い緊張感を生み、ひとつひとつの動きが自然と丁寧になっていく。そうしてトリックができるようになると、このヨーヨーだからこそ感じる達成感がある。
ひとつ勘違いしてほしくないのは、ストリングに乗せにくいヨーヨーではあるが、性能の低いヨーヨーではない事だ。サムシングのノウハウが詰まった高性能なヨーヨーというのがベースにあるので、乗せにくい以外のステータスはどれも高い。
サムシングオーナーのHiyoruki氏は正確かつキレイなトリックさばきで知られるが、彼のスキルの根幹にはヨーヨーの性能に左右されない基礎力がある。「修行ヨーヨー」と呼ばれたりもするこの機種は、基礎力向上に一役買ってくれる。

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この記事を書いた人

1997年のハイパーヨーヨーブーム初期からヨーヨーを続け、幅広い交友関係を持つ。ヨーヨーコレクター。元チームヨーヨージャムメンバー。2003年世界大会3A部門準優勝。上野ヨーヨー練習会主催者。音楽と散歩が好きでのほほんとした性格だが、一人でふらっとどこへでも、神出鬼没に日本各地や海外にも出向く行動派。あだ名は「アル」もしくは「アルちゅん」。

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