みなさんこんにちは。リワインドスタッフの岩倉玲です。
岩倉が競技生活の中で経験してきた大会参加に関するコツや、フリースタイル作成に関するノウハウをブログ形式で紹介する「れいレポ」。
第3回は「効率的な練習をする為の、音楽の準備・運用方法」です。
3分の演技って、やってみると意外と長い
公式大会A部門の決勝演技時間は3分。
この3分、やってみると意外と長いです。
当然完成度を上げようとすれば反復練習が必要になります。
トリックを詰め込み、パフォーマンスとして身体の動きも意識した演技だと尚更。大会に向けた何十回、何百回という通し練習は、フィジカル・メンタル的にも結構ハード。特に社会人の方、仕事やプライベートの合間を縫って練習する方には、何度も反復する為の時間確保も課題だと思います。
分割した曲を用意して練習する
そこで自分が実践していたのは、
3分間の曲を3分割した音楽ファイルを用意する
というものです。
図解すると以下のような感じ。
具体的には
・2023_〇〇コンテスト_4A決勝_前半.mp3
・2023_〇〇コンテスト_4A決勝_中盤.mp3
・2023_〇〇コンテスト_4A決勝_後半.mp3
というような3ファイルを準備します。
完成度や練習状況に応じ、3分丸々の音楽に合わせた練習ではなく、ピンポイントで練習したいパートに集中して取り組みます。
勿論きっかり1分ごとである必要はありません。
自分のコンボやキャッチのタイミングに合わせて、大体3つくらいのパートに分ける方法と捉えて下さい。
(0:00~0:55, 0:56~2:14, 2:15~3:00、などでもOK)
自分の練習時、まとまった時間が取れる際は「練習開始から30分」と「練習終了前の30分」は3分の練習。
その間は状況に応じたパート毎の練習といったメニューを組んでいました。
活用例
「前半の完成度は高いけど後半にミスが多い。2:00以降の後半パートだけみっちりやろう」
「ミスした時のリスクが大きいソロハムパートだけを集中してやろう」
「今日は練習会場的にあまり広く使えない。細かいトリックが中心の1:00~2:00を重点的に取り組もう」
などなど。状況と練習目標に応じてそれぞれのパートを完成度アップの為に活用します。
メリット
- 隙間時間でも決勝の練習が出来る
⇒1分ならちょっとした隙間時間でも練習できます。3回やったら3分なのでなんともですが、一部パートではあるものの、決勝の練習を複数回行えるメリットはあります。余談ですが大学の講義間の10分間休憩で、3分間の演目を毎回2回通していた選手もいます。ストイック。。 - 練習における体力的/心理的なハードルと負荷が低くなる
⇒1分と3分では消耗する体力が当然ながら違います。また個人的には、「今から予選(1分)の練習するぞ!」よりも「今から決勝(3分)の練習をするぞ!」の方が練習をスタートさせる、繰り返し練習するハードルが明らかに低いです。予選の練習なら黙々とできますが決勝だとちょっと気持ちを入れないとできないことも。そんな人にも有効だと思います。 - 演目内におけるパート間の完成度に差が出にくくなる
⇒よくあるのが後半にいくほど完成度が落ちてくパターン。3分練習の際「途中で崩れたら演技を中断してまた最初からスタート」というような練習を繰り返しているとコレに陥り勝ちです。各パートそれぞれを同じように練習できるので、全体的な成功率のアップ/均一化が図れます。 - フリースタイル演技の進行度合いが感覚として把握しやすい
⇒この分割式練習が染みついてくると、3分の通し練習をしていても、「そろそろ半分だな」「あとラスト1分だ」等、自分の演技の進行状況が把握できます。本番のステージ上で自分を客観視する&冷静にメンタルを保つ為の一要素になります。
応用:特に大事なパート部分を個別に用意する
勿論3分割じゃなくてもOKです。
あくまで一例で、レギュレーションが2分の場合は1分×2, もしくは30秒×4でも良いかもしれません。
「中盤の0:50~1:20までが鬼門!!」だったり、「他はミスしても良いけど、ここだけはなんとしても決めたい!」といった場合の練習効率アップにも有効です。
またステージやパフォーマンスの種類によっては、5分、10分の演目を作ることがあるかもしれません(大学の学園祭ステージ等)。
そんな時にも、ここで説明したようなパート毎に音楽を個別に準備する方法は使えると思います。
まとめ
- 決勝の演技をパート毎に分割して練習することで、全体の完成度アップと練習効率を目指す。
- その為に、パート毎に対応する個別の音楽ファイルを用意する。
- きっかりとした3分割が大事なのではなく、演技構成や技の並び、自分の練習目標・状況によって適宜音楽ファイルを準備し、練習に取り組む。
補足
ここで紹介した楽曲編集は著作権・各種権利関係に配慮の上、利用して下さい。また大会で編集楽曲が使用可能かどうかは大会毎に異なるので、不安な場合は運営団体まで問い合わせをお願いします。