『リワインドのヨーヨー動画製作話』第2回:編集にかかる時間と手間がかかった動画編

リワインド動画製作担当の城戸です。
4ヶ月ほど空きましたが、第1回リワインドのヨーヨー動画製作ブログをお届けします。

特に見なくても損はしません。ただ動画製作に興味がある人は参考になる部分があるかもしれないので、備忘録兼お役に立てればと思いこっそり書いているものです。

【アーカイブ】
第1回:動画制作のきっかけとチャンネル登録者の話

編集にかかる時間

動画の編集というのは技術仕事で、本数を重ねてくると、時間に対してかけられる手間や工夫が増やせます。短時間で凝ったものが作れやすい。ですが不思議なことに、編集時間そのものは一定時間より短くならないんです。

僕は動画編集の歴自体は9年と、それなりに長くなってきましたが、第1回で説明した通り動画を専門的に勉強したことや、映像専門の会社にいた事や、プロから習ったということはほとんどありません。技術的にまだまだな部分が多いことを重々自覚しながら編集をする日々です。なので、作るたびに新しい機能やハウツーを学んでいます。

すると、動画を編集する体力自体はついてきているので、編集時間が早くなった瞬間にもうひと手間加えたくなるんです。言ってしまえば、動画を作ることを早くすることは出来ても、結局見てもらうために作っているのですから、見てもらえなければ意味がない訳で、他の日常業務と時間を相談しつつ、どれだけ編集に手間をかけられるかを常に考えながら作業しているわけです。

このあいだ公開した『こうへいチャレンジ第1回改』は、短い尺の中に割と編集をゴリゴリしたやつです。もちろんゴリゴリにするのが一概に動画の正解ではないのですが、これは少なくとも自分好みにはまとまっています。

また、動画製作に慣れてくると、だんだん撮り方や企画の内容自体もブラッシュアップされてきます。そうすると必然、編集そのものにかける手間が増えます。
例えばトリック解説の場合、正面から撮るだけなら、前後を切り取っておしまいです。編集ソフトに戸惑わなければ5分で出来るでしょう。しかしそれをスロー再生したり、横から撮ったり、上から撮ったりすると、それをつなぐという作業やスローにするという作業が増えます。動画の完成度に応じて、注ぎ込まなければいけない経験値が増えるといった印象です。さらに他の人と協力した動画なら、その人たちにチェックしてもらい修正作業が入ったりもします。

理想は1日に何本もちゃんと完成度を保って動画を完成させられること、ただ出来ることが増えるがゆえに出来ることが見えてしまい結局リミットを増やせない。その領域に届くには、まだまだ相当な時間が必要そうです。

※ただ、たまにカンタンな編集で済む動画を作ると、スキルが上がっていることを実感できます。

労力割合と実際にかけた時間

動画の製作には、編集以外に準備と撮影に時間がかかります。
トリック解説は準備3・撮影2・編集5といった割合で、告知系は準備6・撮影2・編集4といった具合です。
極端なものでいえば、PV系は突発で撮らせてもらうことも多く、準備と撮影に(たぶん他のPVを作っている人たちよりは)時間をかけていないのですが、その分編集に時間がかかります。なので準備1・撮影2・編集7といった割合です。
準備と撮影に時間がかかるものは企画系(挑戦系)で、特にこうへいチャレンジは毎回大まかなコンセプトや挑戦内容を事前に決めてから多人数でガチンコで撮影をするため、皆々相当な労力を費やしています。

もちろんこれらはあくまで僕の平均的には…というもので、実際にはPVでも撮影にウェイトを寄せていたりするものも多いです。

これらをふまえて、僕が作った動画の中で時間がかかったものを個人的体感労力順に並べたベスト3がこちら。

第3位 こうへいチャレンジ3rdシーズン

最新シーズンでは構成にも参加させていただきまして(これより前のシーズンは編集だけ)、1話ごとに30分~1時間は構成を書き、6時間~10時間近く編集に費やしています。話数で考えるとトータル180時間くらい?現場のレベルが上がるにつれてこっちも置いていかれないよう頑張りました。こうへいチャレンジシリーズは毎回半年以上連載しているのですが、その中でも特に思い入れが深い半年です。

第2位 SPIN stAr 大道芸ワールドカップin静岡

動画1本あたりにかけた労力は間違いなくトップです。2019年で一番達成感が大きかったのもこちら。内容としては大道芸ワールドカップin静岡という世界最大規模の大道芸イベントに出場するにあたり、審査のため作ったビデオの副産物です。つまり審査用として作った動画は別に存在します(表には出ないと思います)。撮影が割と急だったことで急ピッチで準備を進めたこと、撮影日が1日しか物理的に取れなかったため24時間頭フル回転だったこと、審査用ビデオのため確実にMAXを出さなければいけないというプレッシャーでヤバかったです。これで万が一審査に落ちていたら日の目を見なかったわけですから恐ろしい話です。こちらの動画については話し出すともっといろいろあるので、いつか別の機会で。

第1位 ビギナー用DVD

まだ動画製作を始めたて&めっちゃ本数必要&めっちゃDVD刷るから絶対に失敗出来ないの三重奏です。まーいうても動画製作をして半年くらい経ってから始めたと思うんですけど、構想と準備と動画製作で1年、そこからDVD化に1ヶ月。特にDVD化は(専門用語でオーサリングといいます)、当然新しく使うことになったソフトを勉強し、DVDそのものの仕様を把握し(めっちゃ制限ある)、発注業者を探し、声優さんに世間に浸透してなさすぎる単語で何度もリテイクをお願いすることになってしまい、労力も時間もえらいかかってしまいました。それでも2012年8月に初版をリリースして以来、10年戦えるDVDを!と思って作っていましたが本当に10年活躍してくれそうな勢いで役立ってくれています。一番作ってよかったと思える動画たちです。

作るの長くて見るのは一瞬な動画たちですが、たまーに「この動画も手間かかったんかなぁ」と想像してみると楽しいです。僕だけでしょうか。

《おわり》

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この記事を書いた人

スタッフの中で最年少ながらも物怖じしない性格と、持ち前のガッツでがんばるリワインドのフロントマン。よく寝てよく食べる。2008・2009年ニューヨーク国際オープン1A部門優勝。2009年世界大会1A部門優勝。現在C3yoyodesignに所属し、シグネチャー「クラウン」「クラウン.st」発売中。

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