ボールベアリングの脱脂・洗浄

※動画の54秒~1分15秒で解説しています。

金属ボールベアリングを洗浄し、中の汚れやゴミを落とし、スリープ時間を延ばす方法です。一緒にベアリングのオイルを抜くので、脱脂とも言われます。

Q. ベアリングの洗浄はしないといけないの?
A. ヨーヨーの性能を引き出し、長く使い続けるためには必要です。
特にバインドモデルのベアリングは、通常初期状態では「ドライ」という、全くオイルの入っていない状態で販売されております。 これは、オイルがついた状態で長期間保管することで、オイルが固まったり古くなることで回転を阻害することがあるためです。しかし、ドライの状態ではゴミやほこりなどがベアリング内部に入り込みやすくなり、また、その状態で使用することでベアリングの内部にキズが入り、壊れてしまう可能性がございます。そのため、バインド用ヨーヨーでは大きな異音を発したり、引いて戻ってきてしまうようになった場合、ベアリングの洗浄と、オイルの注油が必要となります。

この洗浄の頻度は、ドライの状態で使用している場合、環境や運にかなり左右されることもあり、数日で洗浄しなければならなくなることもあれば、数ヶ月洗浄無しでも問題ない場合もございます。

そのため、バインドモデルを使用する場合(特にドライでの使用)、必ずいつかはベアリングの洗浄が必要になってきます。
このページの洗浄方法を覚えて、ぜひヨーヨーの性能を最大限に引き出してください!

※注意

・引火性の高い物を使用します。小さなお子様一人で行うのは大変危険ですので、おやめください。大人の方の場合も、十分に換気をしたうえで細心の注意を払って行ってください。
・作業は全て自己責任にてお願いします。
・当店では一度でも洗浄を行ったベアリングの返品は、未使用でも受け付けておりません(購入時よりベアリング不調が見られた場合を除く)。

《目次》
●一般的な方法
●番外編:水道水で洗う方法

用意するもの

・パーツクリーナー、ブレーキクリーナー。
ホームセンターなどで販売しています。パーツクリーナーなら、価格は1本300円~500円程度。
洗浄用ボトル
ピンセット
・ティッシュペーパー
・ベアリングが手ではずせない機種の場合は、ペンチまたはベアリングリムーバー

【写真1】ピンセットは、割り箸でも代用できる。工具は慎重に扱うよう心がけること。ビンはプラスチックのボトルなどはパーツクリーナーで溶けてしまう可能性があるため、避けること。

準備ができたら、いよいよ作業開始

0.ボディを分解する


【写真2:クラウン(C3ヨーヨーデザイン)】つくえの上でゆっくり作業すること。あわてて作業すると、ボディを誤って落としてキズをつけたりと、思わぬ事故の原因となる。

1.ベアリングをはずす


【写真3:クラウン(C3ヨーヨーデザイン)】ベアリングが手でとれないときは、ここのはずし方を参考に。工具の取り扱いは慎重に行うこと。

2.ベアリングをティッシュペーパーで拭いておく


【写真4:ベアリング】意外とストリングのカスなどがミゾにたまっていることがある。軽く取り除くつもりで拭いておく。

3.洗浄用のビンにベアリングを入れる


【写真5:ベアリング洗浄用ボトル】ベアリングはデリケートなパーツなので、ていねいに扱うこと。また、中を洗うことが目的なので、ビン自体もキレイにしておくこと。

4.ビンにパーツクリーナーをためる

ベアリング1個がしっかり浸る分だけ注入します。

【写真6:ベアリング洗浄用ボトル】強く押すと勢いよくでてこぼれてしまうので、ここでもゆっくり注入することを心がける。このようにティッシュを被せながら注入すると安全。

5.フタを開けたまま1分ほど放置する

パーツクリーナーが揮発し、においがして危険なので、必ず換気しましょう。

【写真7:ベアリング洗浄用ボトル】揮発性が高いので、すぐにフタをしめると、開けたときにガスが噴出することがある。これはそれを予防するための作業。

6.フタをしっかり閉めて1分ほど振る


【写真8:ベアリング洗浄用ボトル】ここで勢いよく振ると、ボールベアリングの金属の硬さに負けてボトルが割れることがある。しっかり握って、軽く振ること。

7.フタを開けてベアリングを取り出す


【写真9:いろいろ便利なピンセット】取り出す前に、あらかじめティッシュを用意しておくこと。

8.ティッシュで表面を拭く


【写真10:ベアリング】液体が手につくのが嫌な場合、ティッシュをもう1、2枚重ねると良い。とくにベアリングの表面をキレイに拭きとること。

9.ティッシュペーパーの上でベアリングを放置する

ベアリングの内部に浸透しているパーツクリーナーまでは拭き取れないので、1分くらい放置して揮発させます。

【写真11:ベアリング】乾いたかどうかは、実際にベアリングを回して確認すると良い。

ここまでやると、ドライベアリングの完成です!

ストリングトリック用ヨーヨーの「バインド:バインド必須」と表記されたヨーヨーのボールベアリングは、ほぼすべてがこのオイルが入っていない状態になっており、これをドライベアリングと呼んでいます。
そもそもバインドとはなにか?それについては【バインドってなに?・バインドのやり方】をご覧ください。

※このまま使用すると回転音がうるさくなり、ベアリングの寿命が縮みますのでご注意ください。

10.ヨーヨー本体の軸回りや、スペーサーを拭く


【写真12:クラウン(C3ヨーヨーデザイン)】またすぐに洗浄しなければ……ということにならないように掃除する。こういうスミの方は、意外とホコリがたまっている。「めん棒」があるとベンリ。

11.ベアリングにオイルを注入する

ドライベアリングのまま使用すると、回転音がうるさくなったりベアリングの寿命が著しく短くなったりします。
ベアリングの保護のためにもベアリングにオイルを注入しましょう。

オイル注入のやり方はこちら。

12.ボディを組みなおして完成!


【写真13:クラウン(C3ヨーヨーデザイン)】ベアリングをしっかり奥にはめこんでから組み立てること。まだ脱脂が十分でないというときは、もう一度脱脂する。

番外編:水道水で洗浄する

ヨーヨーのベアリングを洗浄する際、パーツクリーナー等の洗浄剤を使うのが一般的ですが、代わりに水道水で洗浄することもできます。
ここでは水道水でベアリング洗浄するやりかたを紹介します。

※注意

ベアリングがステンレス製の場合に限ります。まれに鉄製のベアリングを搭載しているヨーヨーもありますが、鉄製ベアリングを水道水で洗浄すると錆びてしまうので注意してください。
・ステンレス製ベアリングでも、しっかり水分を取らないと錆びることもあります。
・比較的安全な方法ではありますが、必ず自己責任でやるようにしてください。

1.ベアリングをはずす


【写真14:サイバークラッシュ(C3ヨーヨーデザイン)】手ではずれない場合、こちらを参考にはずしてください。

2.ベアリングをピンセットや割りばし等に挿す


【写真15】ベアリングを割りばしに挿した図。

3.水道水にベアリングを当てて洗浄する


【写真16】この時、水圧を強めにして30秒から1分ほど、ベアリングの中を通すように(平たい面からベアリングの内部に当てるように)水道水を当てます。

4.水分を軽く飛ばし、全体を拭く


【写真17】ティッシュの上でトントンと水を切るようにして水分を軽く飛ばしてください。

【写真18】その後、ドライヤーを遠くから当てるか、エアダスターを吹いて内部もしっかり乾かします。

5.ベアリングをヨーヨーに再装着する


【写真19:サイバークラッシュ(C3ヨーヨーデザイン)】試し振りをし、問題なければオイルを注してください。
改善が見られなければ何回か繰り返してください。

よくある質問「ヨーヨーのベアリングはノンオイルで使ったほうが良いの?」

競技大会などに参加するようなプレイヤーの間では、こちらで紹介したベアリングの脱脂・洗浄を行い、ドライベアリングのまま使用する方もいます。
しかし、これは本来のベアリングの使い方としてはイレギュラーなもので、ヨーヨーの世界以外ではベアリングをノンオイルで使うことはほとんどありません。ノンオイルの状態で使うと、ベアリング内部の金属同士が擦れて寿命は一気に短くなり、すぐに壊れてしまうこともしばしば。
特に最近のヨーヨーは高速回転するので、ベアリングにかかる負荷も高く、時には5分ほどで壊れてしまう場合もあります。
オイルは金属に油膜を作って保護し、ベアリングの動きを円滑にする役目を果たしてくれるので、本来はオイルをつけて使うほうが良く、そのほうがベアリングも長持ちします。
ドライベアリングでの使用は、それらを理解したうえでさらにスリープを延ばしたいという人向けのウラワザのような作業です。
当店ではノンオイルでの使用を推奨しておりません。YYFダークマターリューブやストリングトリックオイルなどでベアリングを保護することをおすすめします。

※とくに、バインド必須のヨーヨーのベアリングは、購入時ほとんどドライベアリングの状態なので、YYFダークマターリューブYYF パフォーマンスオイル(ロングスピン)などのストリングトリック用オイルを、一緒にお求めいただくことをオススメします。