名古屋西高等学校「360人の主張」社会人サポーターとして講演を行いました

ストアブログとしてはお久しぶりです、城戸です。
実は今月の12日、名古屋西高等学校(以下「名西高校」)さんに招待され、講演を行ってきました。

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招待されたきっかけは、7月のある電話でした。
なんでも、名西高校の1年生の生徒さんが、総合学習という生徒が自発的に課題を定め取り組む時間で「パフォーマンスを見てもらうには」というテーマを挙げており、ヨーヨーでステージに立つ城戸さんに話をうかがいたい、とのこと。あくまで私自身はヨーヨーパフォーマーではないことと、こういった形での取材は初めてであることを伝え(新聞などで自己紹介はすることが多いのですが……)、8月の頭に店舗の方でお話をさせていただきました。

その時に具体的な内容を伺った所、まず今回は「360人の主張」という、卒業時に創立100周年を迎える、現在の一年生全員の取り組みの一貫であること。1年生同士で5名程度のグループを作り、それぞれが定めたテーマについて社会人から話を伺い、レポートとして提出・発表すること。そしてその発表の評判が良かった班の社会人から、12月に学校内で講演をしてもらいたいということでした。
この社会人のことを総合学習内では「社会人サポーター」と呼び、今回私はその役に、とある班の生徒さん方に選ばれました。
他にはどんなテーマがあるのかを伺ったところ、エコ(環境)・政治といった内容だとのことでしたので、その中でパフォーマンスというのは少し特殊なジャンルを選んだなと、こちらとしても興味津々で取材に応じました。

テーマについて詳しく聞くと、なんでも「素晴らしいパフォーマンスを、いろんな人に見て知ってもらうにはどうすれば良いのか」とのこと。ここでのパフォーマンスとは、大道芸やサーカス、ライブのようなものを指すと考えてください。
難しいテーマだったのですが、要するに1つのパフォーマンスを知ってもらうために外部の人間ができることということでしたので、私のひとつの提案は「そのパフォーマンスを広めたい人、つまりファン自身が魅力的になる」ことでした。これは物事を広めるに対して、もっともシンプルな回答だと思っています。
スポーツにしろアイドルにしろ音楽にしろ、ファンとなるきっかけはそのパフォーマー自身。つまり選手や演者自身次第ですが、ファンが生まれるきっかけにも続ける原動力にもなり得るのは、そのファン自身であったり、環境がモノをいいます。ファンというのは、新参者に対し居心地の良い環境を作ることができる、貴重な人材です。
ファンがパフォーマーへ直接貢献できることは限られていますが、直接でなくとも一人のファンとして貢献できることとなれば意外と多いものです。たとえばその1ファンが、あるパフォーマンスをきっかけに、休日は部屋に1人でこもりがちだったのが一転して快活になった。身近な人がそうなれば、その人が取り組んでいるものが気になり…逆に、それをきっかけに部屋にこもりがちになったり、体調を崩しがちになったりすればどうでしょうか、と。
もし本当に広く認知されるべき素晴らしいパフォーマンスであるのなら、ぜひそのファン自身も、対外から見られて魅力的になれるよう努力するのが、効果的な方法の1つではないかと。

私はこれが近年、競技ヨーヨーが広まっている一因であると考えています。ヨーヨーを長く続ける人が少しずつ増えてきたと共に、ヨーヨーを生業とする人や、競技として真摯に取り組む人が増え、そこで得た実績をもとに社会へと参入する方も増えました。
全国大会・世界大会優勝といったことだけでなく、ヨーヨー教室やパフォーマンス活動、新フォーマットのイベント・大会など、自主的に動くことで業界拡大の一助となるだけでなく、日常と両立してそういった活動を行うその人たち自身も、魅力的であるといえるのではないでしょうか。
そうして対外の人たちがヨーヨーの楽しさにふれるきっかけが徐々にでき、現在まで人口が増えつつあるのだと思っています。

と、こんな感じの話を中心にいろいろ回答させていただきましたところ……。
なんと講演社会人サポーターに選ばれました( ̄▽ ̄;)
取材当日はしどろもどろな応対だったんですけれども。

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講演に集まった社会人サポーターは18組。消防署や英会話教室、芸術・音楽大学の教授さんや総務省の通信局の方など。自分で言うのもなんですが、その中で競技ヨーヨー専門店の元世界チャンピオンという肩書は相当浮いていたと思います( ̄▽ ̄;)
そのため控室のなかでは結構緊張してました(割と世界大会の本番前くらいには)。
講演の内容は2テーマに分かれ、1つは班の生徒さん方による持ち込みだった「素晴らしいパフォーマンスを、いろんな人に見て知ってもらうにはどうすれば良いのか」。そしてもう1つは、生徒に話したいことを自由に決めてくださいと担当の先生から言われましたので、「好きなことを仕事にする」というテーマに決めました。

好きなことを仕事にするために必要なこととは、好きなことがない人はどうすれば良いのか、それと合わせて自分が競技ヨーヨーの世界のためにどういった活動をしているか、など。世界チャンピオンになった自分の立場だからこそ、説得力を持たせることができると思い「ヨーヨーができるだけでは、ヨーヨーのための活動を十分にできなかった」ということを中心にお話しました。
具体的な内容については、非常に長くなってしまうので割愛しますが、講演を聴きにきてくださいました生徒さん方には、おおむね好評だったようでなによりです。
そもそもこのテーマに決めた理由が、まず講演者のなかで自分が最年少で、もっとも年が生徒さん方に近いあったこと。そしてそんな自分からの身近な未来につなげて想像しやすいテーマは、それなりに需要があるのではないかと思ったことからでした。
「嫌いなことや苦手なことから逃げずに克服することの大切さを、わかっていただけたと思います」と先生からも声をかけていただき、ホッとしました( ̄▽ ̄;)
もちろんパフォーマンスもしました。ほとんどの人が初めて見たようで、大いに賑わってくれましたので、途中で競技ヨーヨーについてもお話できました。

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今回は2回講演し、1~3年生合わせて100人近くの生徒さん方に来場いただけました。
これまでヨーヨーについて話をすることや、パフォーマンスをすることはありましたが、こうした形で自分が役に立てたのは初めてで、貴重な経験もでき嬉しい限りです。
名西高校の皆さん、ありがとうございました!

※この記事の写真は名西高校さんより許可を得て撮影し、加工のうえ掲載しています。

http://www.nagoyanishi-h.aichi-c.ed.jp/
名古屋西高等学校 公式ホームページ

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この記事を書いた人

スタッフの中で最年少ながらも物怖じしない性格と、持ち前のガッツでがんばるリワインドのフロントマン。よく寝てよく食べる。2008・2009年ニューヨーク国際オープン1A部門優勝。2009年世界大会1A部門優勝。現在C3yoyodesignに所属し、シグネチャー「クラウン」「クラウン.wst」発売中。

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