レール系も含め、ストリングを何重か巻きつけるストリングトリックにおいては、スベリは非常に重要です。
特にバインドの姿勢、つまりストリングにヨーヨーが乗っていて、あとは指をつまんで利き手を引っぱればヨーヨーが戻ってくるという状態でヨーヨーをストリングの上で滑らせるには、セッティングも力加減も重要になります。
1.セッティング
スベリを良くするには、以下のページを参照ください。
http://yoyorewind.com/jp/knowledge/onepoint/gap/
「スベリが良くなる要因」に、スベリを良くするための工夫を掲載しています。
大雑把に言えば、ギャップを広げること、ストリングが汚れていないこと、細いストリングを使うこと、パッドを硬いものにすること、ベアリングをフラット(鏡面加工でない平面のもの)にすること。この5点が重要です。
「バインド仕様」として謳っているものは、基本的にギャップ幅をそれ以上広げることは難しいです。まれにシム(ワッシャー)をベアリングとボディの間に嚙ませて、さらにギャップを広げる方もおられますが、これはあくまで補助中の補助で、基本は不要です。
また、ベアリングはスベリ向上の効果はわずかで、それよりもスリープの長さ・伸びの効果がとても大きいので、コンケイブ・曲面加工のものから変える人はほとんど居ません。
となると、最終的にはストリング>パッドの順に改善していくことになります。
ベアリングとほとんど同じく、パッドによるスベリ向上の効果はあまり高くありませんので、パッドの変更は最終手段とお考え下さい。
重要なのは、ストリングです。
まず「細いストリングを使うこと」これは種類そのものを変えるより先に、使う前に伸ばして弾力を取ることでも効果を得られます。普段使っている長さよりほんの少しだけ短く切り、最初のスローの前にヨーヨーとストリングの端を持って思いっきり、数秒間引っ張ってください。
これだけで改善しなければ、ストリングが汚れていないかを確認してください。新品でも湿気・水分を吸っていたりすると、全然スベりません。
それでも改善が見られない場合は、細いストリングを使用します。最近は各メーカーとも太いストリングが標準化していますので、オススメなのはKストリングのナイロン1.5やポリ100のノーマルを使用することです。これらのストリングでも絡んでしまう場合、パッドがはみ出ているなど、組み立ての段階で問題が起きている可能性があります。
2.力加減
ある程度スベリを確保しているのに、いざトリックの瞬間に絡まってしまう場合は、ヨーヨーのコントロールの仕方に工夫が必要です。
遠心力とヨーヨーの重さを使って、
ストリングにヨーヨーを押し付けるようにしてスベらせて下さい。
ヨーヨーがストリングに乗っているとき、ストリングがたわむことでヨーヨーのパッドに当たり戻ってきてしまうことがありますが、それを防ぎます。また、ストリング同士の摩擦でスベらなくなるということを防ぐこともできます。
この2つを押さえれば、レール系コンボで絡むリスクは相当減らせるかと思います。